「いいかげんにしろよ、2人とも」
イツキく〜ん、超カッコイイよぉ!!
・・・・でも、それ以上にカッコイイ。
西金黒魔くん♪
人生は 策士野郎が 得をする【後編】
そのワックスで固めた髪の毛。
猫のような目つき。
そして何より、大胆発言!!(細は除く)
素敵、素敵、すっごく素敵!!
「・・・・イツキ、邪魔をするのか?」
「邪魔をっていうか、のこと、ちゃんと考えてって言いたいんだよ」
すると、利影くんが物凄い冷たい目でイツキくんを見た。
※ここからは会話だけでお楽しみください(笑)
利影「なんか、と仲良いらしいけど・・・・・いい気になんなよ」
遊馬「おい利影。イツキはそういう意味じゃねーだろ!!」
細「だまれ。邪魔をするなら、俺が殺すまでだ」
彩香「んもーっ。なんでそうなるのよぉ!! わかったわよ。私がを手に入れればいいんでしょ?」
イツキ「・・・・いいかげんにしろよ」
利影「あ〜? てめぇこそ・・・・」
彩香「だぁかぁらぁ、狼よりも美女の方が安心でしょーっ?」
遊馬「狼ぃ? こんな奴らと俺を一緒にするなよな!!」
細「もういい。我慢の限界だ・・・・・・・」
ジャキッ・・・・・・
細くんのその一言を筆頭に、みんなはそれぞれ武器を持った。
利影くんはワイヤーを。
遊馬くんは鉄パイプを。
彩香ちゃんはハサミを。
イツキくんは日本刀を。
そして細くんは、上から下まで真っ黒の傀儡人形を。
戦闘開始なのだった。
「ああぁ〜・・・・・なんかすごいことになってる・・・」
っていうか、みんなの動きが凄まじく速い。
目で追うのがやっとだよぉ。
「大丈夫だよ、さん」
「え?」
優しい声。
ま、まさか・・・・・・
「黒魔くん!?」
「正解だよ、さん♪」
ああ。
なんて素敵な笑顔なんだろ。
でも、あの戦闘には参加してくれないんだ。
やっぱり、私が好きなんて、大きな思い違い・・・・・・・
「ふふっ・・・・・さん、なんで俺があの戦いに混じらないのか教えてあげようか?」
「えぇ?」
やだっ・・・・・・顔に出てたのかな!?
黒魔くんが、最高に素敵な笑顔を浮かべる。
「参加してもしなくても、結果は一緒だからだよ♪」
「え? どういう意味?」
「さんを守るのは、俺一人ってこと♪」
・・・・・・・・・・・・・・・
キャアアアアアアッ!!!
やだっ、かっこいいっ、かっこよすぎっ!!
めちゃくちゃ恋です。
大好きです。
「ねえさん」
「はい・・・・・」
ああっ、乙女全開ですよ!!
なんだこのおしとやかな声はぁっ!!
「俺の家、この近くにあるんだ。
あいつらはほっといてさ、2人でとんずらしようよ♪」
「はい・・・・・」
キャーッ☆
いきなりお家訪問!?
でも、大丈夫かな?
一応、男の人の家だし・・・・・・・・・・
・・・・・でも、黒魔くんだよ!?
こんな優しい紳士は、この世にいないよ!?
私ったらバカバカ!!
少しでも疑ったこと、黒魔くんに謝れぇっ!!
「ほら、行こう」
「うん!!」
私にも、いよいよ春が到来したのでした。
「お、おじゃましまーす」
黒魔くんのお家は、物凄い高級マンションでした。
白い壁紙。シンプルな部屋。
やだっ・・・・・めちゃくちゃ好み♪
「何か飲む?」
「え!? あ、べつに・・・・・・」
「じゃあ、コーヒーでもいいかな?」
「う、うん」
キッチンに入る黒魔くん。
凄く慣れた手つきでコーヒーをカップにそそぐ。
私って、なんて幸せ者なんだろう・・・・♪
「黒魔くんってさ・・・・」
「ん?」
コーヒーを持ってきてくれた黒魔くん。
私に、飛び切りの笑顔を向けてくれた。
「黒魔くんって、やさしいよね」
「そうかな?」
「そうだよ! 少なくとも私は・・・・そう思う」
「ありがとう」
・・・・・ズッキューン☆
そ、そんな笑顔反則だよぉ!!
鼻血がっ・・・・(汗)
「だから黒魔くんって、細くんとか利影くんとは違うのね。
すっごく頼もしいし、優しい」
思えば私、告白してない!?
やだーっ、どうしよう!?
「・・・そうでもないよ♪」
「え?」
・・・・なんか、えーっと、その・・・・・
今までの笑顔と、全然違うんですけど・・・・・。
し、しかも・・・・・
その笑顔浮かべたまま、近づいてくるんですけど・・・・・・・・
「俺も、あいつらと一緒だよ♪」
私は、その時の黒魔くんの笑顔を、一生忘れません。
「・・・・・がいない・・・・」
辺りを見回した細は、少し眉をひそめて言った。
その言葉に、利影たちもそれを確認する。
「ほんとだ。なんでいないんだよ!?」
「ばかねぇ、遊馬。黒魔もいないでしょ? となると・・・・・・」
おそらく、今ほど全員の考えが一緒になったことは無いだろう。
みんなの頭の中には、とても口では明かせないようなことがたくさん・・・・・。
「ただいま〜♪」
噂をすればなんとやら。
極上の笑みを浮かべ、黒魔が登場した。
その後ろには、なぜかやつれているが。
「黒魔・・・・今まで何をしていた・・・・・・・・」
「え? もっちろん、楽しいこと♪」
細はを見る。
「俺の許可無しに・・・・・・・」
「あ、そぉだ。言うの忘れてた」
ふと、黒魔が左手を上げる。
そのうえ、隣りにいるの左手も、持ち上げる。
2人の薬指には、物凄く高そうな指輪が・・・・・・・。
「俺たち、婚約しました♪」
―――――拝啓、お父様。
軍事学園へ登校初日。
ものすごく楽しかったです。
それと同時に、とても驚いたこともありました。
・・・・・・深くは、言えないけれど。
クラスメイトも、おもしろい人たちばっかりです。
なぜかいつもケンカしています。
その中に、西金黒魔くんという人がいます。
・・・・・・未来の息子になるかもしれません。
ともかく。
私は元気でやっています。
週末には里帰りしますので。
では。
追伸―――――――――
孫の顔は、すぐにでも見れそうです。
――― おまけ ―――
「ねえ・・・・」
「な〜に、イツキくん?」
「・・・・・は、ホントに黒魔が好きなの?」
「え? な、なんで?」
「だってこの間、体育倉庫の近くで・・・・・・・・」
『・・・・黒魔くんって、ああいう人だったんだね・・・・』
『あはは〜』
『信じてたのに・・・・・・』
『いいじゃん。俺たち、生まれた瞬間から両思いなんだから♪』
『・・・・・他の男とは、結婚できなくなったじゃない・・・・・』
『だからぁ、俺が責任取って結婚するんじゃなーい♪
それにさ、責任なんか関係無しに、俺たち結ばれる運命だからね』
『・・・・・・・はあ』
「・・・・っていう会話を聞いたんですけど」
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
「え、えへ?」
「もしかして、襲われた・・・・とか?」
「そ、そんなっ!? そんなこと、あ、あるわけ・・・・・」
「襲われたんだね。・・・・・・」
「ひ、ひぃっ・・・・」
・・・・でもまあ、と黒魔はとても仲の良いカップルになりましたとさ。
2人の婚約したきっかけは、死んでも聞けないだろうけど♪
男は狼なのよ〜〜♪
信じたら最後、あなたの人生決定しま〜す。
特に相手が黒魔なら。
末永くお幸せにね。
軍事チームのことが詳しく知りたければ、夜闇さまのサイト『HIDE and SEEK』で。
当サイトのリンクページから直行できます。
原作キャラ込みのオリバト『王様ゲーム』は絶品ですよ。